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ルフィは海賊王になれない(男性に鉄サプリはいらない)

にくぅぅぅー!!

って叫びながら肉を食らいまくる麦わらのルフィ。

そんなルフィはヘム鉄の過剰摂取で健康を害する恐れがあります。

あなたもサプリメントで「鉄」を補給していませんか?

「鉄」のサプリメントは摂っていないつもりでも、マルチビタミンミネラルの中に入っている可能性があります。

鉄は平均的な食生活をしている日本人男性であれば、不足することはあまり考えられない栄養素です。

むしろ過剰摂取のリスクについて知っておかなければならないと思います。

健康的な人生を送るために、「鉄」についてこの記事で簡単に説明します。

(ちなみに女性は月経による出血で排出されるので男性より必要量が多く、不足することがあります。詳しくは後述します)

目次

鉄の基本

牛肉生レバー

鉄は人体にとって必須のミネラルです。

成人の体内に約3〜5g存在します。

その内訳は以下の通り。

  • 7割 → ヘモグロビンや筋肉に存在している
    (持ち場について仕事をしている(機能している)ので、機能鉄といいます)
  • 3割 → 肝臓や骨髄、筋肉にストックされている
    (ストックされているので、貯蔵鉄といいます)

ストックされている貯蔵鉄は、出血などして体内の鉄が失われた時に使用されます。

鉄の役割

鉄の役割は主に、

  • ヘモグロビンの材料
  • 酵素の材料
  • 神経伝達物質の材料

となります。

ヘモグロビン

ヘモグロビン。

理科の授業で習っているので、聞きなじみのある言葉だと思います。

ヘモグロビンには各細胞に酸素を運ぶという非常に重要な役割があります。

酵素

鉄はカタラーゼという酵素の材料となります。

カタラーゼの主な役割は、活性酸素を無害化すること。

過酸化水素という活性酸素を、水と酸素に分解します。

活性酸素(フリーラジカル)について

ちょっと専門的な説明

活性酸素というのは、相手から電子を奪うことができる状態の酸素のこと(不対電子を持った酸素)
身体の中で悪さをして、炎症や癌、動脈硬化などさまざまな病気の原因になるとされています。
活性酸素には、主に以下のような種類があります。

・ヒドロキシラジカル
・スーパーオキサイド
・一重項酸素
・過酸化水素
・ペルオキシナイトライト

このうち、過酸化水素(H2O2)を上述のカタラーゼは水(H2O)と酸素(O2)に分解します。
2H2O2 → 2H2O + O2

神経伝達物質

鉄はセロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンなどの神経伝達物質を作るのに必要になります。

鉄の種類

鉄には、ヘム鉄(有機鉄)と、非ヘム鉄(無機鉄)の2種類があります。

動物性食品に含まれるヘム鉄(有機鉄)

牛肉の写真

ヘム鉄は肉や魚に含まれます。

ヘム鉄は10〜30%が吸収されるため、非ヘム鉄よりも吸収率が良いです(非ヘム鉄の吸収率は1〜5%)

またヘム鉄はヘム鉄分解酵素(ヘムオキシゲナーゼ)によって吸収が調節されています(体内に鉄が多く存在する場合は吸収されにくくなり、少ない場合は吸収するように働く)

つまり、非ヘム鉄に比べ過剰摂取の問題が起こりにくいと考えられます。

植物性食品に含まれる非ヘム鉄(無機鉄)

野菜の写真

非ヘム鉄は野菜や穀物などに含まれます。

吸収率は1〜5%とヘム鉄に比べ低いです。

また、ヘム鉄とは異なり酵素による吸収の調節は行われません。

摂取量について

「鉄は人間にとって必要なミネラルである」ということを理解したところで、ここからは鉄の摂取量について見ていきましょう。

厚生労働省の推奨摂取量

厚生労働省の推奨摂取量は以下の通りです。

参照:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)

鉄の摂取量について

日本人の平均摂取量

厚生労働省の調査(平成25年調査)によれば、食事での平均摂取量は以下の通り。

日本人の鉄の1日あたり平均摂取量
  • 男性 7.9mg
  • 女性 7mg

推奨摂取量と比較してみましょう。

18歳〜74歳の男性の推奨摂取量は7.5gに設定されています。

あくまで平均との比較ですが、鉄を含む食品(卵や魚、肉)を普段から食される男性であれば、今のままで問題はなさそうです。

(肉、魚、卵などをあまり摂取しない菜食主義者は、ヘム鉄摂取量が少なくなるので不足する可能性はあります)

女性は月経の関係で必要量が増えます。

10歳〜14歳で12g、15歳〜49歳で10.5gに設定されています。

女性の平均摂取量は7mgなので少し足りていないかもしれません。

不足するとどうなるか

鉄が不足すると、以下のような症状が起こります。

鉄が不足すると・・

  • 鉄欠乏性貧血
  • 集中力の低下
  • 頭痛
  • 食欲不振
  • 筋力低下
  • 疲労感

しかし上述の通り、男性であれば不足の心配はなさそうです。

過剰摂取の問題点・リスクについて

胸を押さえる男性

男性であれば、不足よりもむしろ過剰摂取を気にした方が良さそうです。

「鉄の食事摂取量が増えれば増えるほど、日本人男性の脳卒中による死亡率や心臓血管系疾患が増加した」という研究結果があります。

↓参考にした研究↓
Associations of dietary iron intake with mortality from cardiovascular disease: the JACC study

先ほどご紹介した平均摂取量を見ている限り、平均的な食生活を送っていれば、過剰摂取の心配はなさそうです。

過剰摂取となる可能性があるとすれば、「サプリメント」だと思います。

あなたの普段から日常的に摂取しているサプリメントに「鉄」が含まれていないか確認してみてください。

含まれている場合、その含有量もチェックした方が良いかもしれません。

鉄含有量控えめのマルチビタミンのオススメランキングは以下の記事をご参照ください↓

ルフィの場合

冒頭でもいいましたが彼は、

にくぅぅぅー!!

って叫びながら肉を食らいまくってます。

これは間違いなくヘム鉄の過剰摂取です。このままでは海賊王になる前に倒れてしまいます。

脳卒中で倒れないように気をつけてほしいです。

(・・・でもルフィは戦いの中で出血しまくってるので、意外と鉄の摂取量と放出量はバランス取れているかも??)

まとめ

ポイント

肉や魚、卵の摂取量の少ない菜食主義者(ヘム鉄を摂取しない人)や、夏バテで食欲が落ちている場合などを除けば、男性は鉄のサプリメントを摂取する必要はなさそうです。

むしろ普段摂取しているサプリメントに鉄が含まれていないかどうか、チェックする必要があるでしょう。

鉄が含まれているサプリメントを摂取されている方は、特別な理由のない限り、鉄分フリーのサプリメントに乗り換えることを推奨します。

女性は基本的に摂取量が不足しがちなので、必要に応じてサプリメントで補給するのも良いと思います。

サプリメントで補給する場合、この記事で紹介した厚生労働省の推奨摂取量と平均摂取量を頭に入れた上で、サプリメントの鉄含有量をチェックしましょう。

マルチビタミンミネラルのサプリメントは男性用と女性用に分けて製造しているメーカーもあります。

そのようなメーカーは、男性向けのマルチビタミンミネラルは鉄分フリーもしくは鉄含有量を微量に設定しているものが多いです。

女性向けのマルチビタミンミネラルにはしっかり鉄を添加しているものが多いです。

これは

「男性は摂り過ぎないように」

「女性は不足分を補えるように」

というサプリメントメーカーの考えがあるのだと思います。

鉄含有量控えめのマルチビタミンのオススメランキングは以下の記事をご参照ください↓

終わり。

■PS

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