レストポーズ法について。少ないセット数で追い込む時短トレーニング
皆さんは以下のような経験をしたことはありませんか?
- 仕事が忙しくてトレーニングが予定通りこなせなかった
- 仕事が予定より長引いてトレーニングの時間を思うように作れなかった
- プライベートの予定が入って、トレーニングができなかった
- 仕事終わりにする予定だったトレーニングが気力(気合)不足でできなかった
トレーニングにはそれなりの「時間」がかかるので、仕事などが予定より長引いた場合、できなかったりします。
また、トレーニングは肉体的にはもちろんのこと、精神的にも負担がかかるので、それなりの「気力」が残っていないとできないものです。
ただし、これは「複数メニューを複数セットやる」という前提があるからこうなるのだと思います。
「複数セット」やるから、時間もかかるし、気力(気合)も必要になる。
もし、トレーニングが各メニュー「1〜2セット」だけでいいなら・・・
- 予定より長引いた仕事の後でもトレーニングできるのではないでしょうか
- 気力不足でも「1〜2セット」だけならトレーニングできるのではないでしょうか
- 面倒くさいと思った日も「1〜2セット」だけならやってみるか!と思えるのではないでしょうか
この記事では「1〜2セット」でも筋肉を追い込める方法「レストポーズ法」を紹介します。
レストポーズ法は最強の時短トレーニングであり、忙しいあなたの味方です。
興味のある方はぜひ最後までお付き合いください。
- 毎日忙しくてトレーニングする時間を作れない人
- 忙しくてトレーニングする時間を作れない。でも身体になりたい人
- できるだけ短い時間でトレーニングを済ませたい人
- 今よりもっと多くのメニューをこなしたい人
- 自宅トレーニングの強度を上げる方法を知りたい人
レストポーズ法について
レストポーズ法の概要
レストポーズ法はトレーニングのやり方(追い込み方)の1種です。
追い込み方は、
- チーティング
- ドロップセット
- フォーストレップス
- パーシャルレップス
- クラスタートレーニング
- スロートレーニング
などなど、色々あります。
その中の1つがレストポーズ法です。
レストポーズ法のメリット
レストポーズ法を用いるメリットは以下の通りです。
- 少ないセット数で追い込めるので、トレーニングにかかる時間が半減する
- 1メニュー1〜2セットしかしないので、1セットこなすのに全集中できる(一球入魂的な)
- 通常のトレーニングに比べ、トレーニングボリューム(重量×レップ数×セット数のこと)が少なくなるので回復にかかる時間が短くなる
- 短い時間でトレーニングできるので、疲れている仕事終わりでも取り組みやすい
- 短い時間でトレーニングできるので、気が乗らない日も取り組みやすい(1〜2セットくらいならやってやるかー、的な)
レストポーズ法のデメリット
レストポーズ法のデメリットは以下の通りです。
- 通常のトレーニングに比べトレーニングボリュームが減る
通常のトレーニング、例えば3セット行うところ、レストポーズ法の場合少ないセット数で追い込めるため、1〜2セットでトレーニングが終わる。 - 通常のトレーニングに比べ回復にかかる時間が短くなるため、頻繁にトレーニングできない人には向かない可能性がある
1部位中3日くらいでトレーニングできるならレストポーズ法は適していると思われるが、1部位中5日(だいたい週1回)くらいしかトレーニングできない場合は、トレーニングボリュームを増やしたほうが、筋肥大にとって良い可能性がある(この辺はプロでも意見の分かれるところ)
レストポーズ法の具体的なやり方
レストポーズ法の具体的なやり方は以下の通りです。
(以下は、筋肥大を目的とした場合のやり方です)
重量設定は80〜85%1RM(重量設定のための計算フォームはこちら↓)
- まず限界までレップを行う(10レップ前後できるはず)
- 重量を手放し、20秒程度のインターバルをとる
- 再度、限界までレップを行う(1〜4レップくらいできるはず)
- 再度、20秒程度のインターバルを取る。レップができなくなるまで2→3を繰り返す
時間はメトロノームの無料アプリを使うと測りやすいです(1秒ごとにピッピッと音が鳴るので、時間を計算しやすい)↓
メトロノーム(無料)のダウンロードはこちらから↓
iPhoneの方 → AppStoreのリンク
Androidの方 → GooglePlayのリンク
(筋肥大ではなく、「筋力アップ」を目的として行う場合は、使用重量を90%1RM(5回できるかどうかわからない重量)まで上げて行ってください)
通常の場合とトレーニング時間を比較
通常のトレーニングの場合
1セット10レップを30秒で行うと仮定した場合の、3セット(1メニュー)あたりにかかる時間は以下の通りです。
3セット(1メニュー)こなすのにかかる時間
インターバル3分の場合 | インターバル5分の場合 | |
---|---|---|
1セット目 | 30秒 | 30秒 |
セット間インターバル | 3分 | 5分 |
2セット目 | 30秒 | 30秒 |
セット間インターバル | 3分 | 5分 |
3セット目 | 30秒 | 30秒 |
メニュー間インターバル | 3分 | 5分 |
合計 (1メニュー あたりの時間) | 10分30秒 | 16分30秒 |
そして、これを6メニューこなした場合の時間は以下の通りです。
6メニューこなすのにかかる時間
インターバル 3分の場合 | インターバル 5分の場合 | |
---|---|---|
6メニューこなすのにかかる時間 | 63分 | 99分 |
大まかな計算ですが、だいたいこれくらいになると思います。
次にレストポーズ法で行う場合のトレーニング時間を見てみましょう。
レストポーズ法(1セット)で行う場合
レストポーズ法で行う場合は、以下のようになります。
1メニューこなすのにかかる時間(例)
メニュー間インターバル3分の場合 | メニュー間インターバル5分の場合 | |
---|---|---|
10レップ | 30秒 | 30秒 |
20秒インターバル | 20秒 | 20秒 |
4レップ | 12秒 | 12秒 |
20秒インターバル | 20秒 | 20秒 |
1レップ | 3秒 | 3秒 |
20秒インターバル | 20秒 | 20秒 |
1レップ | 3秒 | 3秒 |
20秒インターバル | 20秒 | 20秒 |
1レップ | 3秒 | 3秒 |
メニュー間インターバル | 3分 | 5分 |
合計 (1メニュー あたりの時間) | 5分11秒 | 7分11秒 |
これはあくまで一例です。レップがどれくらいできるのかによって、かかる時間は当然変わってきます。
そして、これを6メニューこなした場合の時間は以下の通りです。
6メニューこなすのにかかる時間
メニュー間インターバル3分の場合 | メニュー間インターバル5分の場合 | |
---|---|---|
6メニューこなすのにかかる時間 | 約32分 | 約44分 |
比較結果
レストポーズ法を採用した場合
vs
通常のトレーニングの場合
のトレーニング時間の比較結果は以下の通りです。
通常のトレーニング(1セット10レップを3セット)とレストポーズ法(1セット)の比較結果
6メニューこなした場合の時間比較 | インターバル3分の場合 | インターバル5分の場合 |
---|---|---|
通常のトレーニングの場合 | 63分 | 99分 |
レストポーズ法の場合 | 32分 | 44分 |
差 | 31分 | 55分 |
トレーニング時間が半分以下になっていますね。
あなたのトレーニング時間はどれくらいでしょうか。
参考にトレーニング時間をざっと見積もりたい時に使える計算フォームをご用意していますので、よかったら参考にしてください↓
トレーニング効果について
山本義徳氏の101理論に基づいて考える
元ボディビルダーで今はパーソナルトレーナーなど様々な分野で活躍されている山本義徳さんという方がいます。
トレーニングや栄養学の分野においては博識で、私もこの方の著書は20冊近く読みました。勉強させてもらっています。
山本義徳氏の筋肥大・筋力向上に関する考え方に「101理論」という考え方があります。
詳細な説明は上記記事に譲りますが、この「101理論」に基づくと、翌日「筋肉痛」になるくらいの負荷でトレーニングをすれば、筋肥大するということになります。
逆に、それ以上のトレーニングはオーバートレーニングだ、とも言っています。
つまり1〜2セットでも翌日筋肉痛が来る程度の負荷を与えられれば、それで良い、ということになります。
では、
「レストポーズ法1セットだけで翌日筋肉痛になるのか」
ここが問題になりますが、私が実際に試してみた感想としては、翌日は筋肉痛になります。
なので、この考え方に基けば、レストポーズ法1セットだけでもOKということになります。
トレーニングボリューム理論に基づいて考える
また、「トレーニングボリューム理論」という考え方もあります。
この理論の詳細も別の記事で説明しますが、「筋肥大にはとにかくトレーニングボリュームが大事だ」という考え方です。
「トレーニングボリューム」とは「重量×レップ数×セット数」のことです。
この理論に基づくと、部位にもよりますが、大体1部位週に10〜15セットくらい刺激すれば良いということになります。
その場合、レストポーズ法1〜2セットでは、全然足りないですね。
実際に試してみた私の所感
こればっかりは実際に試してみて、自分に合うやり方を見つけていくしかないと思います。
ただ1つ間違いなく言えることは「同じやり方をずっと繰り返していても、その刺激に慣れてしまうので、日によって色々トレーニングのやり方を変えるのが良い」ということです。
そういう意味では、
- 時間がない時
- 別の刺激が欲しい時
などに、レストポーズ法を試してみても良いですね。
他の筋肉の追い込み方の紹介
レストポーズ法以外の、自宅でできる筋肉の追い込み方は、以下の記事で紹介しています↓
終わり。